東京あきる野 移住情報サイト KOTOSUM（コトスム） | 今の時代に適用しながら自分らしく

大学時代、一生の生業にするには農業かなと思いながらも、心の準備や具体的なイメージもなかったので、一旦就職しました。3年勤め、それでも農業をやりたいと思えばやろうと考えていたところ、NHKのプロフェッショナルで放送された岡山の吉田牧場のチーズ作りを見て、これかなと思いました。

その後、会社を退社し、北海道の上川郡新得町で2年間チーズづくりを学びました。その時に、チーズを作り、販売するにはお客さんが買いに来れる距離にある都会に近い田舎がいいと思い、関東圏の土地を東京中心に探すことにしました。初めは牛を考えていましたが、日本の地形の特徴上、ヤギの方が良いとアドバイスを受け、個性が出せることもあり、ヤギにしました。

帰京後、八王子市で2年間の研修を受けながら、土地を探していたところ、今の場所を地元の方から紹介してもらいました。地元で良い場所が見つかったのは、地域の雰囲気も想像できたので、違和感なく地域にも溶け込めたので良かったです。

よく会社を辞めるときの心情は？とか人生の分岐点は？とか聞かれますが、ずっと自分のやりたいことを考え続けていたので、気持ち的な変化やギャップはないですね。

現在はヤギの世話、搾乳、チーズ作り、納品までを基本的に全て一人でやっています。畜産はすぐに現金化できないので、忍耐力が必要です。お金をかけないように、まずは自分で取り組んでみることを心がけています。実現まで時間はかかりますが、そういう部分も含めて楽しんでいます。自分で全てやっているので、その過程でのいろいろな人との出会いは楽しいなと思います。

究極は自給自足でどこまでやれるかですが、家族もいる中で、今の時代に適用することと自分の個性を出すことを考えて今があります。

これからは、子ヤギとのふれあいができる体験事業を始めて、ヤギ牧場が近寄りやすい雰囲気にしていきたいです。
また、今は1種類のヤギチーズだけですが、将来的には種類を増やしたいと思っています。

あきる野市は、自然豊かな地域、ほどよく自然がある地域、住宅街の大きく分けて3つの地域性がグラデーションである場所です。仕事や家庭のことと同じくらい、生活面の豊かさや暮らす環境というのも大事だと思うので、そういった面であきる野市はいいところだと思います。